新規採用者のみなさんへ
大阪府公立学校教職員になられた新規採用者のみなさん、このたびは採用まことにおめでとうございます。私たち大阪府教職員組合は、新たに大阪府公立学校教職員となったみなさんを歓迎します。
さて、みなさんはおそらくたくさんの「組合」に加入されていることかと思います。公立学校共済組合や大阪府教職員互助組合といった「組合」は、大阪府公立学校教職員が全員加入する組合です。公立学校共済組合は、公立学校教職員の健康保険と厚生年金を取り扱う「組合」で、大阪府教職員互助組合は、大阪府公立学校で働く教職員が相互に福利厚生を実施するための「組合」です。
では、私たち大阪府教職員組合とはいったいどのような「組合」でしょうか。私たち大阪府教職員組合(略称:大阪教組)は、大阪府公立学校で働く教職員の勤務労働条件を改善するための「組合」であり、地方公務員法上の「職員団体」です。勤務労働条件とは、給与や休暇休業制度といった私たちが労働者として働くための条件のことであり、これを改善するために地方公共団体と「交渉」や「協議」をおこなえるのは、「職員団体」だけです。
今、教職員の過重労働や教員不足の問題が多く報道されています。新規採用者のみなさんも、このような報道に接することが多くあったのではないでしょうか。しかし、それでも大阪府の教職員として働きたいという意欲をもって採用選考に挑んだのだと思います。そのような意欲にあふれるみなさんが過重労働に追われたり、あるいはハラスメントを受けたり、そういったことがないようにとりくむのが私たち大阪教組の役割です。
また、私たち大阪教組は、大阪府内で最大の教職員組合であり、「すべては子どもたちのために」をスローガンとして、教育研究活動をおこなっています。毎年夏に実施している大阪教組教研全体会では、著名人を講師としてお招きし、その時々の教育課題に鋭く切り込んできました。秋に実施している大阪教組教研分科会は、各教科・各課題の分科会に分かれ、多くの組合員が自らの授業実践をリポートとして持ち寄り、参加者がそれぞれ討議することで学びを深めています。また、そのなかから日教組が実施している全国教研に報告するリポートを選出しています。日教組の全国教研では、全国の教育実践を交流しており、都道府県を超えて学びを深めることができます。教職員は、初任者研修をはじめとして公的な研修も数多くありますが、組合の教研活動は、小中高すべての校種が、ベテランから初任者まで、それぞれの意見を交わすことができるメリットがあります。
大阪教組の組合員は教諭・講師だけではありません。養護教員や栄養教職員、学校事務職員の組合員もたくさんいます。学校では1人ないし2人の少数職種にとって、組合でのつながりや情報交換はとても重要なものです。大阪教組教研分科会や各専門部で実施している研究集会において、養護教員や栄養教職員、学校事務職員が自らの実践を報告し、それぞれの職種の専門性を高めています。また、少数職種ならではの課題については、各専門部が「交渉」を実施して、解決にむけてとりくみをすすめています。
大阪教組は、学校の教職員がより働きやすい学校をつくるためにとりくみをすすめてきました。教職員が働きやすい学校をつくることは、子どもの豊かな学びにつながります。学校の働き方を具体的に改善させていくためのとりくみができるのは教職員組合だけです。ぜひ、みなさんも大阪教組のなかまになっていただき、ともに働きやすい学校をつくっていきましょう。そして、子どもたちの豊かな学びを実現させていきましょう。みなさんの大阪教組への加入をお待ちしております。
大阪府教職員組合 中央執行委員長 百濟喜之